エコ・ソーシャルビジネス

2010年12月25日

 

京大、自然の樹木からヒントを得た人工木陰を開発

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京都大学大学院人間・環境学研究科の酒井敏教授の研究チームが開発した人工日陰「フラクタル日除け」の試作品が2010年9月、東京の大型商業施設ららぽーと豊洲の屋外広場に設置された。樹木にヒントを得た隙間のある構造が、日光を遮るとともに風を通し木陰の涼しさを再現する。

日中、都会が暑く感じられるのは、地表温度の高さと輻射熱によるものとし、地表面の温度を下げる方法を模索。日光下でも樹木の葉の表面が熱くならないことに着目し、樹木の構造に似た幾何学模様の「シェルピンスキー四面体」を採用した。

実験によると直射日光下の地面の温度に比べ、日除けの下は最大約15度、日除け自体の温度も平屋根より最大20度下回った。体感温度では2~3度低いという。

2009年から事務用品メーカーコクヨの東京品川オフィスの屋上や京大キャンパス、鹿児島の商業施設屋上などに試作品を設置してきた。都市のヒートアイランド現象を抑える効果が期待され、樹脂加工メーカーが製品化を目指している。

【バイオミミクリ】形態・構造に学ぶ(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/008924.html
「生物に学ぶ技術」を掘り起こす(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/join/newsletter/pages/
027287.html

フラクタル日除け
http://www.gaia.h.kyoto-u.ac.jp/~fractal/

登録日時:2010/12/25 06:00:15 AM

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