政策・制度・技術

2006年08月23日

 

森の町内会、間伐促進の新たな仕組みづくりの活動始める

Keywords:  政策・制度  NGO・市民  地方自治体  生態系・生物多様性 

 

岩手県岩泉町と環境NPOオフィス町内会は、2005年12月、健全な森作りに貢献するため森と企業を結びつけることにより、間伐の実施と間伐材の利用までをつなぐ新たな間伐促進の仕組みとして「森の町内会」活動をスタートさせた。

日本の森林は木材を利用するために植林した人工林が約4割を占めているが、近年国産の木材があまり利用されていないため、採算に合わないという理由で間伐できない森林が増えている。その結果、森林の循環が滞り、CO2を吸収・貯蔵して地球温暖化を防ぐ働きなど森林が本来持っている機能の低下が懸念されている。

「森の町内会」は、間伐材の売却代や補助金だけではまかなえない間伐・輸送費用の不足分を、志を同じくする企業が環境貢献として負担するとともに、間伐材を活用した「間伐に寄与した紙」を使用することにより間伐を促進する新しい仕組み。

同活動の中で岩泉町は、森の現場で間伐を行い、その費用を補填する企業に対して間伐の実施を証明する(トレーサビリティの確保)。岩泉町と参加企業の相互信頼に基づく「森の町内会」の試みは、健全な森林を将来世代に引き継ぐ新たなモデルとなることを目指している。オフィス町内会は、岩泉町と参加企業の輪を拡大させる役割を担う。



http://www.mori-cho.org/




登録日時: 2006/08/23 06:25:44 AM

英語記事はこちら


 


 

このページの先頭へ