2005年01月21日
Keywords: 3R・廃棄物 企業(製造業) 大学・研究機関 環境技術
サッポロビール、島津製作所、広島大学は、2004年10月7日、世界で初めて製パン廃棄物等から水素を高効率で生成する技術を確立し、6ヶ月の連続運転に成功したと発表した。農業生物資源研究所からの委託研究としておこなわれた。
これまで、バイオガスの燃料電池利用に際しては、劣化の原因となる有害物質の硫黄分の除去が大きな課題だったが、本技術では発酵を適切にコントロールすることで、硫黄分を含まないバイオ水素とメタンとを別々に生成させることができる。
製パン廃棄物を用いた試験では、処理時間を1/4に短縮する操作方法によって、供給量の約80%が分解し、可溶化した。さらに生成するバイオガス(バイオ水素+メタン)は、回収ガス量を基に算出した発熱量で比べると、メタン発酵単独の場合より10%以上増加した。
2004年10月中旬から、パイロットスケールでの試験を開始し、実用化に向けた研究を継続している。将来的には農林廃棄物などへの応用も視野に入れることができ、広い分野での事業化が期待されている。
登録日時: 2005/01/21 12:23:07 PM
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