2003年06月16日
Keywords: 3R・廃棄物 再生可能エネルギー 政府 環境技術
環境省は生ごみ利用燃料電池発電システムのモデル事業を実施することを決定した。同省が行った神戸での3年間にわたる検証事業の成果に基づき、今後の燃料電池の効果的な活用を促進することをめざす。
このシステムはバイオマス資源をメタン発酵等でガス化し、ガス中の水素を燃料電池の燃料として発電するもの。化石燃料を消費せずに電気や熱などのエネルギーを回収でき、地球温暖化対策として大いに期待されている。
また、現在、生ごみ等の食品系廃棄物はその9割が焼却、埋め立て処分されているが、このシステムを有効利用することにより、環境への負荷を低減し、未利用のまま廃棄されていた資源のエネルギーを回収し、ダイオキシン等有害物質の発生を抑制することができる。
生ゴミの収集および分別に相当のコストがかかることから、自治体ゴミ処理施設に併設する形や、ゴミ資源排出とエネルギー需要が一体となったオンサイト型施設で実施する。オンサイト型施設としてはホテル、病院、集合住宅、コンビニエンスストアなどが検討されている。
日本に輸入されるバイオマス資源は約1.1億トンで、国内調達を含め日本に導入されるバイオマス資源総量約2.1億トンの5割程度、化石燃料輸入量約4.7億トンの2割以上に相当する。これらのうち人体や家畜のエネルギー源となる部分以外は、大半が廃棄物として水域の汚濁物質となるか焼却処分されている。
これらの膨大なバイオマス資源は、国内調達分については農地や大気に還元することが自然の循環に適うが、輸入分については農地に還元すると余剰な栄養分となるため、可能な限りエネルギーとして利用していくことが望ましいとの考え。
http://www.env.go.jp/press/file_view.php3?serial=4530&hou_id=4066
神戸の「生ごみバイオガス化燃料電池発電施設」 (関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/db/89-j
登録日時: 2003/06/16 09:53:17 AM
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