政策・制度・技術

2003年05月06日

 

兵庫県篠山市、学校給食に米粉パンを導入

Keywords:  政策・制度  地方自治体  食糧 

 

兵庫県篠山市は、2003年4月から地元の市立幼稚園、小学校、中学校、養護学校の計41施設の学校給食に、地元産のコシヒカリを活用した米粉パンを導入する。全国的には、これまでに一部の自治体で試験的な米粉パンの導入はあったが、本格導入は同市がはじめて。

現在、同市の学校給食は、地元産コシヒカリ100%の米飯食が週3回、小麦粉を使用したパン食が週2回。市では給食の安全性と地元の農業支援を目的として、地元産の米を使った米粉パン導入の検討を開始。導入には高い加工技術コストが障害となっていたが、昨夏、近畿米粉食品普及推進協議会の技術指導協力で、導入可能な価格が実現した。

米の仕入れ方法により、これまでの小麦粉パンより、1個あたり5-35円コストが増加すると見積もられているが、市ならびに県からの補助金により、給食費を値上げすることなく導入を実現する。

米粉パンは外側はパリパリ、内側はもちもちとした食感が特徴で、試食した保護者の評判も上々。4月からは市内の製パン店で一日5700個が焼き上げられ、これにより年間38トンの米消費が見込まれている。

同市の教育委員会は、これまでにも地元産の米や野菜、特産品などを給食に導入してきた実績がある。市内にある4つの給食センターの中には、25年来、直接農家から野菜を買い上げているセンターもあり、野菜については、給食の市内自給率はほぼ100%。米粉パンの導入により、給食はほとんどの食材が地元産ということになる。市では、この取組みが地元の農業活性化や、全国への米粉使用推進に役立つのではと期待している。






登録日時: 2003/05/06 11:26:33 AM

英語記事はこちら


 


 

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