2002年11月24日
Keywords: エコ・ソーシャルビジネス 企業(製造業) 再生可能エネルギー 地球温暖化 環境技術
地熱を使った住宅の開発を進めている会社、ジオパワーシステム(山口県)が、文部科学省・経済産業省・農林水産省推奨の「エコスクール」に認定された福岡県の公立小中学校に、地熱利用換気システム「GEOパワーシステム」の設置を進めている。
特許工法「GEOパワーシステム」は、年間を通して安定しているクリーンな自然エネルギーである「地中熱」を利用した高効率・高性能の換気システム。通常の地熱利用に比べ、地下5メートルまでという浅い地面にアルミパイプを埋設して、夏は冷気(14-16℃)、冬は暖気(16-18℃)を取り込み(二重パイプ構造)、室内を循環させることで、冷暖房費を大幅に削減させることができる。「そのうえ、過度な冷暖房による健康障害をきたさず、人間本来の体温調節機能の向上が計れる」と同社では述べている。
一期工事は、平成15年3月に完成予定。地熱利用は、福岡の私立大学や大型幼稚園、公民館などではすでに導入されているが、公立学校としては初めての導入となる。
2002年夏に、「ヒートアイランド現象により教室内の温度が上昇、子どもたちの学力低下が心配される」として、政府は、公立の学校30万教室にエアコンの設置を目指すという方針を打ち出したが、省エネルギーセンターの試算によると、30万教室を冷房化すると、約2万数千トンのCO2排出増となる。温暖化につながらない自然エネルギーの利用拡大のひとつとして、地熱利用にも大きな期待が寄せられている。
http://www.geo-power.co.jp/
登録日時: 2002/11/24 07:41:14 AM
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