幸せ・レジリエンス

2014年03月13日

 

日本初の難民問題専門番組「難民ナウ!」10周年

Keywords:  レジリエンス  NGO・市民  防災・減災 

 

写真:難民ナウの画面キャプチャ
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日本で初めて難民問題に特化したコミュニティラジオ番組「難民ナウ!」は2014年2月、放送開始から10周年を迎えた。

日本に暮らす難民をはじめ、国連や政府、NGOや地方自治体職員、研究者など、「難民」をキーワードに、これまで500人を超える人々の声を届けてきた。代表の宗田勝也さんは、「難民問題を『天気予報のように』身近に感じてもらいたい」と、1回わずか6分と短いながらも絶え間ない放送を続けてきた。

日本は1981年に難民条約に加盟し、法務大臣が認定した難民には、日本語教育や就職の斡旋など一定の定住支援を実施。しかし2012年に申請された難民2,545人(前年比約36%増)のうち、認定されたのはわずか18人。申請中の多くの人は、保証人がいないため住居を確保できないなど、不安定な生活を強いられている。

番組では東日本大震災以降、福島をテーマにした発信も開始。難民のような避難生活を強いられる被災地の様子に、「誰もが難民になりうる時代」を感じたためだ。宗田さんは、被災者だけでなく誰もが「潜在的難民」だという視点に立ち、「支援する・される」という二分法を超えた関係性を紡ぎたいとしている。

小島和子

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