エネルギー・地球温暖化

2007年10月01日

 

CO2吸収率3割高いマツ、開発される

Keywords:  地球温暖化  大学・研究機関  生態系・生物多様性 

 

北海道立林業試験場と道立林産試験場は2003年から2005年の3年間、共同でグイマツ雑種F1を対象とした炭素固定能の高い家系や親木を明らかにする研究を行い、ある特定の花粉親ないしは母樹を選ぶことによって、グイマツ雑種F1の炭素蓄積量を従来の育種カラマツより約3割向上させることができることを発見した。

グイマツ雑種F1とは、母樹をグイマツ、花粉親をカラマツとした交雑種第一代。野ネズミや気象害などの諸被害に対する抵抗性が高く、成林する確率が高いという特徴を有する。さらにカラマツ並みに優れた成長量を示す一方、材の密度はカラマツやトドマツ、アカエゾマツなどよりも高い。

炭素固定能は立木に固定された炭素蓄積量によってわかり、炭素蓄積量を向上(主に成長量と材の密度を高めることが必要)させ、コストダウンを図るためには、道内の主要造林木の中ではグイマツ雑種F1が最も改良の効果が高いと期待されている。

2006年度から民間ベースでスーパーF1(母樹が中標津3号と5号の育種)の造林が開始され、2007年4月現在、生産本数は約2万本/年。今後10年間をめどに30万本/年の生産を達成することを目標に、11社の苗木生産者を対象に、さし木苗木生産の技術移転も行っている。北海道庁水産林務部森林整備課保護種苗グループ(Tel011-231-4111 内線28-629)で植栽希望者の相談を受け付けている。



http://www.fpri.asahikawa.hokkaido.jp/dayori/0607/3.htm


http://www.hfri.pref.hokkaido.jp/news/hyoka/h18/jigo/jigo03.pdf
http://www.fpri.asahikawa.hokkaido.jp/rsjoho/40617012626.pdf
http://www.hfri.pref.hokkaido.jp/news/hyoka/h17/jigo/jigo10.pdf


登録日時: 2007/10/01 02:36:16 PM

英語記事はこちら


 


 

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