2003年04月29日
Keywords: 3R・廃棄物 再生可能エネルギー 地方自治体 地球温暖化 環境技術 省エネ
京都市は、2003年の夏ごろをめどに、生分解性プラスチックを用いた魚箱の製造・使用・回収・バイオマスエネルギーへの転換というサイクルを通じて、資源循環システムの確立を目指す全国初の実証実験を開始する。予算は約7千万円。
京都市中央卸売市場では、活魚のまま搬入された魚を卸売業者が絞めて仲卸業者に卸す際、発泡スチロールの魚箱(通称トロ箱)を購入してその中に入れている。今回の実験で導入されるのは、ハモ・ヒラメ・カレイ等に使用される薄箱と呼ばれるタイプで、市場全体の約3%にあたる年間約24万箱(一日約1000箱)。
使用できなくなった生分解性プラスチックトロ箱は、市場の一定の場所で回収し、伏見区のバイオガス化技術実証研究プラントに運搬され、野菜くずなど他のバイオマスを混合して発酵させ、メタンガスを取り出し、電力化や熱交換化を図る。
京都市中央卸売市場は、1927年に設置された日本最初の公設市場。京都市は発泡スチロール製品の年間生産量約20万トンのうち、約45%が魚箱に使用されているという割合の高さに着目。市が開設している魚箱流通の場である卸売市場においてこうした実験を行うことで、全国各地の卸売市場を中心とした産地へ、高コストゆえに普及が進まない生分解性プラスチックの導入に弾みをつけ、化石資源の使用削減、二酸化炭素の発生抑制に貢献したいと考えている。
登録日時: 2003/04/29 10:10:03 AM
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