エコ・ソーシャルビジネス

2003年04月28日

 

摩擦熱によるアルミ材接合技術で使用エネルギーを99%削減

Keywords:  エコ・ソーシャルビジネス  交通・モビリティ  企業(製造業)  環境技術  省エネ 

 

マツダは、自動車用アルミボディの組立工程で、省エネルギーかつ低コストのアルミ材接合技術を開発した。摩擦熱を利用したアルミ材接合技術は世界で初めて。

従来、アルミボディの抵抗溶接では、アルミ材に瞬間的に大電流を流すことが必要で、大量の電力を消費するとともに、大型の専用設備が欠かせなかった。今回マツダが開発した接合技術は、接合ピンで接合箇所をはさみこみ、加圧・回転させることで生じる摩擦熱を使用するもの。

新接合技術で使用するエネルギーは、接合ピンを回転・加圧させる電力のみ。従来の接合技術では必要だった大電流や冷却水・圧搾空気が不要となるため、使用エネルギーは約99%減。大規模な電源設備や専用の溶接設備などが不要となり、設備投資を約40%削減できた。

自動車へのアルミ材採用は、燃費改善や車体軽量化の重要なアプローチの一つだが、鋼材に比べて電気・熱を伝え易いという性質から、従来の接合方法では技術やコスト面で接合が難しかった。マツダではこの技術を今年4月に発売予定の新型スポーツカー「RX-8」の後部ドアとボンネットに採用する。

同社は、将来の自動車アルミ材採用の可能性を広げるとともに、アルミ材を使用するすべての製造業においてもその効果が得られるため、広い範囲での環境保全に貢献できると考えている。






登録日時: 2003/04/28 10:07:11 AM

英語記事はこちら


 


 

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