企業・CSR

2018年07月20日

 

アサヒビール、排水処理から生じたバイオガスでSOFCの長時間連続発電に成功

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アサヒグループホールディングスは2018年5月15日、ビール工場の排水処理工程から得たバイオメタンガス(バイオガス)を、固体酸化物形燃料電池(SOFC)発電に適した高純度なバイオガスに精製するプロセスを確立した。またこの精製バイオガスを用いて、九州大学次世代燃料電池産学連携研究センターと共同開発した試験用SOFC発電装置による発電試験を行った結果、2000時間超連続発電に成功したと発表した。

アサヒグループでは、国内13工場に嫌気性排水処理設備を導入し、製造工程で出る排水をメタン発酵法により処理し、得られたバイオガス(植物由来なのでカーボンニュートラル)はボイラーなどで燃焼し熱エネルギーとして再利用している。このバイオガスでSOFC発電を行い、効率よく電力を作れば、さらなるCO2削減ができる。

バイオガスでSOFC発電するにあたり、ガス中に含まれる不純物が発電を阻害するため、安定的な発電を得るためには不純物の除去が必要である。そのため不純物除去の精製プロセスを新たに構築し、高純度かつ低コストで導入可能なシステムを開発した。

試験用SOFC発電装置にて連続発電試験を開始した結果、現在までに2000時間を超えて順調に継続しており、バイオガスが発電を阻害する事象は出ていない。今後は、精製バイオガスによる季節変動などの影響を評価するため、最長1万時間の長期連続発電を目指すとしている。

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