3R・廃棄物

2013年07月26日

 

全国初、福岡県ほか産官学共同のレアアースリサイクル事業が本格始動

Keywords:  3R・廃棄物  エコ・ソーシャルビジネス  地方自治体 

 

JFS/Japan's First Full-Scale Rare Earth Recycling Launched by Fukuoka Prefecture and Industry-Government-Academia Collaboration
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福岡県は2013年3月29日、使用済蛍光管に含まれるレアアースを取り出し、再び蛍光管に利用するレアアースリサイクル事業を本格開始したと発表した。福岡県を始めとする産官学の共同プロジェクトの成果によるもので、使用済蛍光管からのレアアース回収事業は全国初。

市町村等が回収した使用済蛍光管から、北九州エコタウンの蛍光管リサイクル事業者である(株)ジェイ・リライツが廃蛍光粉を取り出したのち、大牟田市のレアアース総合メーカーである日本イットリウム(株)がレアアースを分離、抽出、精製し、市場へ提供する。

共同プロジェクトでは、福岡県が全額出資する公益財団法人福岡県リサイクル総合研究事業化センターが進捗管理など全体のコーディネートを実施したほか、蛍光粉の高品位化の研究に九州大学の平島剛教授が、また日本イットリウムとの共同研究に同社の関係会社である三井金属鉱業(株)が携わった。

蛍光管には5つのレアアースが蛍光粉として使用されているが、まずは含有量が多いイットリウム酸化物を取り出し、事業を促進する。日本イットリウムでは年間約60トンのレアアースが製造でき、最大量で稼働すれば蛍光体レアアースの国内需要の約12%を生産可能。今後は、一層の回収拡大と高品位化を通じて事業の拡大・安定化を進め、国内でのレアアース資源の安定確保に貢献したいとしている。

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