化学物質

2011年03月28日

 

大成建設、シアン汚染土壌をサイト内で完全浄化する手法を確立

Keywords:  化学物質  企業(非製造業) 

 

大成建設は2010年11月22日、東邦ガスと共同で、洗浄水中に添加剤を加えることにより、シアン汚染土壌を汚染サイトの外に持ち出すことなく洗浄、分級(*)できるシステムを確立したことを発表した。汚染土壌がサイト内で完全浄化できるのに加え、従来手法に比べ浄化コストを3~4割削減することも可能となる。

同社は地下水域より下部のシアン汚染に対する原位置浄化技術を既に確立していたが、地下水域より上部の汚染は、従来手法では洗浄水に溶け出したシアン化合物が再度土壌内に付着してしまうという問題点があった。そのため、地下水域より上部の汚染土壌は、場外へ搬出して処理する以外有効な対応策がなかったが、2010年4月の土壌汚染対策法の改正により、汚染土壌の場外搬出が抑制され、今まで以上にサイト内での土壌浄化が求められるようになった。

同社は水溶性の高いシアン化合物が添加剤と反応して難溶解性塩を形成することに着目し、その難溶解性塩を沈殿物として回収する方法を組み込んだ洗浄・分級システムを開発、実証実験の上、その効果を確認した。

(*)分級:浄化された土壌粗粒分と汚染が濃縮された土壌細粒分とを分けること。

栗田工業、土壌中のトリクロロエチレンを無害化する新バイオ浄化法を開発(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/027737.html
フッ素汚染された土壌の革新的浄化技術、開発される(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/024492.html

登録日時:2011/03/28 06:00:15 AM

English  

 

参照元

大成建設 シアン汚染土壌をサイト内で完全浄化
http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2010/1289780700760.html


 

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