ニュースレター

2003年01月01日

 

エコプロダクツ展 - 日本企業のエコ製品や環境活動のショーケース

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JFS ニュースレター No.4 (2002年12月号)

毎年12月に「エコプロダクツ展」という大きな展示会が東京で開催されます。主催は(社)産業環境管理協会と日本経済新聞社。今年は第4回のエコプロダクツ展が12月5-7日に開催されました。

「エコプロダクツ」とは、地球環境に与える影響を少なくした製品・サービスのこと。今回の「エコプロダクツ2002」には、370の企業・団体が出展しました。家電や日用品、オフィス機器、自動車などの一般消費財から、各種素材、住宅関連、エネルギーなど、あらゆる分野の「エコプロダクツ」が展示されました。

また、商品の流通・販売などにあたる非製造業の果たすべき役割も大きいと考えられており、容器・包装、小売・流通、物流・輸送などの業界からも多数参加。加えて今年は、「モノから機能・サービスへ」の移行を促進するリース・レンタルや、さまざまなリサイクルビジネス、教育やコンサルティングなどの「エコサービス」分野からの参加も数多くありました。

エコプロダクツ展は、単なる製品・サービスの展示にとどまらず、自治体や企業などの大口「グリーン購入」調達担当者との商談や新しいビジネスパートナー発掘の機会を提供するなど、グリーン市場を積極的に拡大することをねらっています。

また、さまざまな企画やセミナー、シンポジウム、イベントなどを通して、一般の人々や子どもたちの意識を啓発することも目的としています。消費者と生産者の環境コミュニケーションを深める場として、消費者団体や一般の消費者も積極的に関わり、参加していることも特徴です。

通常、なかなか展示会に出展できない環境NGOやNPO、大学などにもスペースを提供し、企業にとどまらない幅の広い層が集い、情報交換し、互いの理解や連携を深めあう場となっています。

以前、ドイツのワイツゼッカー氏(「ファクター4」の著者)がエコプロダクツ展で記念講演をされたとき、会場を視察して、「日本企業の取り組みは、環境に熱心なヨーロッパの企業よりも一歩先を歩み出しているようにみえる」とおっしゃっていました。

エコプロダクツ展の来場者は、毎年増えており、今年は3日間で10万人を超えました。今年は小学生や中学生の姿が目立ちました。日本では2002年度(日本の学期制度は4月に始まり、翌3月に終わります)から、「総合的な学習の時間」という、これまでの教科の枠組みを超えた授業が行われるようになりました。

変化の激しい世界・社会の中で「生きる力」を身につけられるよう、子どもたちが主体的に学び、考え、問題解決ができる力をつけるために設けられた「総合的な学習の時間」の課題例として、「国際理解、情報、環境、福祉・健康など横断的・総合的な課題」が文部科学省の定めた新学習指導要領に載っています。

近年の環境問題への関心の広がりに加えて、「総合的な学習の時間」が使えるようになったため、この数年、授業で「環境問題」を取り上げる小中学校が非常に増えてきました。エコプロダクツ展は格好の環境教育の場を学校に提供しています。今年は約1400名の児童が訪れたそうです。

エコプロダクツ展は、日本のさまざまな業種の企業のエコ製品やエコサービス、環境への取り組みのショーケースともいえます。今後の展開と広がりがさらに期待されます。

ところが! エコプロダクツ展は、HPには英語ページで説明が少し載っているものの、これまでは基本的に日本国内向けでした。会場の掲示や案内、出展企業のチラシやパンフレット、説明も、ほとんどが日本語です。

せっかく在日の海外の人々に、日本の環境への取り組みを一度にいろいろと見てもらえる機会なのに、もったいないな、と思ったJFSでは、今回、「外国人向けエコプロダクツ展ツアー」を7名の参加者を得て、主催しました。最初にいただいた参加レポートをこのニュースレターの最後に掲載します。

JFSもエコプロダクツ展のNGOコーナーにブースを出し、自分たちの活動についてアピールをしました。また今後、環境に取り組んでいる企業やエロエミッション工場、進んだ取り組みをしている自治体などを訪問して、現場を見学するとともに、質問や議論のできる機会を日本在住の外国人向けに計画していく予定です。

そのような英語ツアーのご案内は、JFSのホームページに随時アップしますが、事務局にお知らせいただければ、予定が決まり次第、必ずお知らせをメールで送るようにします。ご予定があえばぜひご参加下さい。また日本在住のお知り合いにもお知らせ下さい。

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