エネルギー・地球温暖化

2006年09月10日

 

植物のCO2感知にかかわる因子発見 温暖化防ぐヒントに?

Keywords:  地球温暖化  大学・研究機関 

 

九州大と米カルフォルニア大の研究チームが、植物のCO2感知因子を発見したことを、2006年3月5日付の英科学誌ネイチャーセルバイオロジー(電子版)に発表した。これまで、植物のCO2感知のメカニズムは全く分かっていなかったのだが、今回のシグナル伝達因子を解析することで、CO2吸収を強化した植物の品種改良などへの応用が期待される。

植物は、表面にある気孔という穴からCO2を取り込む。この穴はCO2濃度によって開度が変化し、低CO2 条件下で開き、高CO2 条件下で閉じる。このCO2応答に異常をもつシロイヌナズナの変異株の原因遺伝子を解析した結果、キナーゼという酵素がCO2感知に重要な因子であることが判明した。

同グループは現在、他にもCO2応答に異常を示す変異株を次々と単離しており、それらの変異株の原因遺伝子を解析することにより、植物におけるCO2感知メカニズムの全貌を解明することを目指している。

九州大の射場教授のグループは、2000年に遺伝子操作により耐熱性のたばこの育成実験に成功している。今回の研究の成果も、温暖化に対応する品種改良への足がかりとなるかもしれない。



http://plant.biology.kyushu-u.ac.jp/Index.html




登録日時: 2006/09/10 11:06:18 PM

英語記事はこちら


 


 

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