エネルギー・地球温暖化

2005年07月31日

 

海洋研究開発機構など、十勝沖海底でメタン放出の形跡発見

Keywords:  地球温暖化  大学・研究機関 

 

海洋研究開発機構、国立環境研究所、茨城大学の共同研究グループは、2005年4月18日、北海道十勝沖の海底堆積物の解析から、最終氷河期最寒期(2万3千年前)から氷床融解期(1万7千年前)にかけて、海底下に存在するメタンハイドレート層の不安定化に伴うメタン放出があった形跡を多数発見したと発表した。

メタンハイドレートはメタンと水が結合し、シャーベット状になったもので、次世代のエネルギー源として期待されており、十勝沖には広範囲にわたって存在する。

今回の発見は、北西太平洋域が最終氷河期にメタンハイドレート層由来のメタン放出が頻発していた地域であることを示唆する世界で初めての発見となった。過去に、この海底下に存在するメタンハイドレート層が、何らかの原因で崩壊し、メタンの大量放出という形で世界レベルの急激な温暖化と密接に連動していた可能性がある。

メタンハイドレート層の不安定化の要因としては、その当時の海水面は現在より100m以上低かったため圧力低下があったこと、大規模なプレート境界型地震が発生する海域であることなどから、これらの因果関係について今後の研究が必要とされる。



http://www.jamstec.go.jp/jamstec-j/PR/0504/0418/index.html




登録日時: 2005/07/31 05:13:37 PM

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