1.現在値
2187件/10万人(2003年度)
2.現在の得点
(2050年を100点満点として) 81点
※得点算出法:
(現在値-最低値)/(2050年の目標値-最低値)*100
3.指標の解説
過去、犯罪の少ない安全な社会として世界に知られていた日本だが、今や犯罪件数は急速に増加している。一般刑法犯(交通関係業務過失を除く犯罪件数)は過去10年間でほぼ2割増加し、凶悪で複雑な犯罪や青少年による犯罪も増えている。
安全が確保され、人々が安心して暮らすことができ、初めてお互いへの信頼関係を構築できる。また、その信頼関係が知や文化が花開く土壌(社会資本)を形成する。社会資本の土台といえる安全を測る指標として刑法犯の発生率を選んだ。
4.2050年の目標
200件/10万人
5.将来あるべき姿
限りなくゼロに近づける
6.あるべき姿と目標値の理由
犯罪は安心や信頼といった社会資本を損ない、持続可能な社会にとって脅威である。現実に犯罪をなくすことはできないが、目指すべき姿としては「限りなくゼロに近い」のが望ましい。
2050年の目標を考えるにあたり、他国の状況を見ると、国連薬物犯罪オフィス(UNODC)の1998-2000年の調査では、犯罪発生件数が世界で最も少ないイエメンは人口10万人あたり124件、OECD諸国中最も少ないトルコでは420件である。しかし、犯罪に関する統計は、それが認知・報告される法の執行体制を反映しており、一概に国際比較はできない。そこで議論の起点として、OECD諸国の中でもまた世界でも最も安全なレベルに近い200件を2050年の目標値とした。
7.出典
法務省「平成16年度犯罪白書」より
8.一口メモ
一般刑法犯は交通関係業過を除く刑法犯のこと。