1.現在値
2,048億円(2002年)
2.現在の得点
(2050年を100点満点として) 34点
※得点算出法:
(現在値-最低値)/(2050年の目標値-最低値)*100
3.指標の解説
伝統的工芸は、職人が伝統的な匠の技をもって地元の素材を元に一つ一つ作るヒューマンスケールなものづくりである。長い間の生活の知恵、各地の自然環境や文化、伝統を反映し、ものを大切にする生活習慣とも無縁ではない。
しかしこの30年間、生活様式の変化などから伝統工芸品への需要は急速に減少している。伝統工芸の従事希望者は少なくないが、生活費を賄える収入がなく、職人の生活が成立せず、このままの状況が続けば、多くの匠の技が失われることになる。伝統的な知恵を未来につないでいくことが重要と考え、本指標を選んだ。
4.2050年の目標
6,000億円
5.将来あるべき姿
1兆円
6.あるべき姿と目標値の理由
伝統工芸品への需要は、人口や経済の規模、人々の嗜好や伝統工芸品の魅力の変化によって左右され、あるべき姿を決めるのは容易ではないが、JFSでは仮説として、伝統を引き継ぐ現在の従業者 約10万人が十分生活可能な生産総額1兆円(一人当たり生産額1000万円)と試算した。
参考までにこれは日用品市場26兆円(概算)の約4%に相当する規模である。2050年の目標値としては、過去30年での最高値(1983年の5406億円)を超え、更にあるべき姿に一歩近づいた6,000億円(現在の約3倍)とした。
7.出典
(財)伝統的工芸品産業振興協会
「伝統工芸産業概要統計」より
8.一口メモ
国が指定した伝統的工芸品206品目の生産額。