2007年10月09日
国際環境保護団体グリーンピース・ジャパンや気候ネットワークなど、環境やエネルギーなどの問題に取り組む日本のNGO・市民14団体が2007年4月、イギリスの地球科学者ジェームズ・ラブロック博士に宛てて、「地球温暖化問題と原子力の関わりについての公開質問状」を送付した。
ラブロック博士は著書『ガイアの復讐』や新聞への寄稿のなかで、「気候変動を生き抜くため原子力を最大限に活用する」よう主張し、日本政府や原子力文化振興財団が新聞意見広告などでその意見を大きく取り上げ、国民に原子力への理解を求めている。
公開質問状では「チェルノブイリ原発事故や東海村の臨界事故のような事故は、今後二度と起きないと思うか」など、9項目についてラブロック博士の考えを質すとともに、各項目に対し、日本のNGOの見解を説明し、原子力は地球温暖化対策に役立たないと結論づけている。
グリーンピース・ジャパンの事務局長は、「原子力を国内外で拡大すれば、世界のエネルギー消費がさらに増大し、地球温暖化防止に逆行する」として、より確実で安全な自然エネルギーの導入促進と省エネ対策に限られた時間と資金を充てるべき、と述べている。
登録日時: 2007/10/09 12:23:51 AM
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