2009年10月18日
日本CCS調査(株)は2009年7月3日、CO2地中貯留(CCS)実証試験候補地選定のため、北海道苫小牧沖で3次元弾性波探査による地質構造調査の実施を発表した。同社は2008年5月に設立され、現在、電力会社、石油元売・開発会社、エンジニアリング会社等37社の株主を有する。
本調査は、経済産業省の委託事業の一環として実施する。苫小牧沖地区は石油・天然ガス資源探査により、CO2を貯留できる帯水層(海底面下約1100m以深)の存在が確認されている本調査では、実証試験実現のために、周辺の詳細な3次元地下構造を明らかにするとともに、貯留システムである遮蔽層(泥岩)と貯留層(砂岩)の広がりを把握し、帯水層システム回目痛め、より詳細なデータを取得する。
調査範囲は苫小牧港約2km沖合の東西約2km、南北約3km。その海底に長さ3kmのデータ受振ケーブルを平行に敷設する。海中において圧搾空気を放出して発生させた音波(振動)が、地層境界に当って生ずる振動(反射波)を海底に設置した受振ケーブルで観測する。調査時期は当年10~11月で、海上での3次元弾性波探査作業は4週間程度。ここで得られた知見は、基礎データとして他の候補地でも活用される。
登録日時: 2009/10/18 06:00:15 AM